胃腸の弱い人や疲れやすい人に補中益気湯

補中益気湯は12世紀の中国の医学書にも記載されている古くから伝わる漢方薬です。自然の草木や鉱物の成分である生薬が10種類含まれています。胃腸の働きを整えてがん気を補う、脈やお腹も弱くて全身の倦怠感や食欲不振にともなう不調の解消などに働きます。
胃腸虚弱・風邪・寝汗・夏バテ・病後や産後の体力回復などに有効とされています。人参や黄耆が体力と気力を補い、免疫力を高める作用があり、補中益気湯の中心となる成分です。柴胡や升麻は、取り込んだ気を高めて元気にする働きがあります。陳皮は横隔膜の上下に気を行き来しやすくする作用があり、芳香性の健胃薬や鎮咳薬としても知られています。大棗は脾臓の働きを高め、生薬同士の作用を調整する役割も果たします。生姜は身体を温めて健胃や嘔吐の鎮静化に働き、甘草は健胃・強壮と生薬同士のバランス調整にも働きます。当帰は血管拡張や抗炎症作用など血液の流れや働きを補い、補中益気湯の効果の持続性を高めて体質改善に役立つ働きがあります。