糖鎖についての基本的な情報について
糖鎖とはその名のとおり「糖」が鎖のように連なった物質のことを指します。
グルコース(ブドウ糖)やフルクトース(果糖)、ガラクトースなどは単糖類と呼ばれそれ単体で糖として存在します。
例えばグルコースが二つ合わさるとマルトース(麦芽糖)になり、グルコースとフルクトースが組み合わさるとスクロース(ショ糖)になるのです。
様々な生物では糖鎖は生きるのに欠かせない存在であり、生体内で様々な役割を果たします。
一例として、血液型はABOの組み合わせですが、これも構造の違いに起因するものです。
貧血治療薬であるエリスロポエチンは糖たんぱく質ホルモンの作用があり幹細胞と呼ばれる細胞が生まれる大物細胞に作用して、赤血球の生産を催すことで貧血を治療します。
感染症なども糖鎖が関わっていて、ウイルスや細菌を包んでいる細胞壁も同様の物質で構成されています。
人や生物の体内に侵入すると、その宿主の細胞壁に接続して侵入するためのシグナルを出します。
そして遺伝子を細胞内で複製して増殖し細胞を壊すことで広がっていくのです。
子の一連の過程でも欠かせない物質であり、逆に侵入しないような阻害物質を作ることができればそれは薬になりえます。
体内で生成するためにはバランスの良い食事をとることや、適度な運動で代謝を上げることが最も重要です。
このような家庭で様々な物質が体内で生成され、免疫機能や生体防御機能を維持しているということは覚えておくと良いでしょう。